2024/01/29 00:09

激動の2020年を乗り越え、2021年スタート

と言っても、2021年についてあまり覚えていないのです。

何を作ったか、どんな作業をしたかは記録を振り返れば思い出すのですが、思い出というか「農業」についての葛藤とか努力というよりも人について悩んでいた時期かもしれないです。

2021年はうちのスタッフの出入りがあったこともあり、人への配慮というかうまく仕事をしてもらえるようにあらかじめ準備したりしないといけなく、まだまだ野菜を栽培する技術もない中で雇用する技術や教育の技術などなどをどんどん身につけつつ、実働としての農作業をこなしていく日々でした。


栽培計画のオンライン化

この頃から、あしけんとの共同生活はやめて30分かけて須山農園に通ってくれるようになっていました。
当時は生ゴミ堆肥など自家製堆肥製造中止することに決定し、まずは栽培の技術を身に着けるということに注力しようと努力していました。

改善の一つとしては、情報のオンライン化、メンバーへの共有でした。
今まで作付け計画を私(ひろき)がノートに書いて考えていたんですが、そうすると見返したいときに一度家の中に入らないといけなかったり、計算するのに時間がかかったり、何よりあしけんと共有しにくかったのです。

そのころあしけんに、「小さくて強い農業をつくる(久松 達央)」という本を借りて、その本を参考にしながら作付け計画等をGoogleのスプレッドシートで全部管理できるように移行していきました。(現在もそれは続いて、マイナーチェンジの繰り返しで現在も少しづつ改善して使いやすくしている状態です。)

田んぼの面積を減らす

以前から須山農園ではほぼ自家用米くらいの量でしかないですがお米を作っていました。でも、どうしてもお米つくりに熱が入らず、また農業機械化していかないとお米ではやっていけないこともあり、この年初めて田んぼを一部やめることを決意しました。
(その後少しづつ面積を減らし現在は40aのみに)

この決断によって少しやりたいことが何か?どこに時間を使う方がいいのか?を経営的な視点で少し考えられるようになってきました。それまでは、お父さんのやって来たことを引き継ぐので精一杯だったんじゃないかと思います。

雇用の難しさ

前年2020年は私たち夫婦とあしけん含む3人の5人体制から一時6人まで増えたけれどそれぞれの理由で辞めることになり、2021年の後半はちほさん、私、あしけん、いぬの4人になりました。

この時、経営3年目ですが、今まで経営の勉強をしてきたわけでもなく、どういう風に人を雇用して一緒にやっていくかをあまり真剣に考えていなかったこともなかったので、なかなか苦労しました。

当時私は「その人がやりたいという意志があればやっていける」「経営理念があればみんな勝手に動いてくれる」と思っていました。

でもそんな簡単なものでもなく、言葉で言ってもなかなか本質的な部分が伝わらない、みたいなことが多かったように思います。
だから結局自分でやった方が早いやと思って、自分が全部やってしまう、先にやってしまっとく、という風なやり方になっていました。

正解なんてわかんないですが、この当時はこのやり方が精一杯で、あしけんと二人で体力でカバーする、みたいな経営体制でした。

目に見える変化

あしけんが発案してくれたデータのオンライン化により、作付けの計画やデータの整理が進みました。それゆえに2021年冬作は思いのほかに良質な野菜ができるようになりました。

ハウス栽培のミスの低下、冬作の秀品率アップなど今までの経験が少しづつ良い方向に変化していることが目に見えて現れてきます。一気に売上が上がる、なんてことはないんですが、それでも「次の作付けに向けて徐々にレベルが上がっている」ということが安心に繋がっていたのは間違いないと思います。

休みの導入

今まで雨や雪の日を休みに、暑かったら日中は昼寝して夜遅くまで作業、みたいなことをしていた時もありましたが、あしけんの生活も時間もあるよなぁ、と話したりする中で思うようになり、もういっそ土日は休みにしてしまおうと決断してこの年から土日は休みとすることにしました。

休みにしたら今まで土日していた作業はどうなるんだろ?回るのかな?なんて思っていましたが、それでも何とかなるもので、というか休みを作るための工夫をするようになっていきます。
もちろん私は苗の管理や、夏場はキュウリの収穫などあるので完全土日休みというわけではありませんがw

でも、土日休みと決めたがゆえに「あそび」ができて、1週間の働ける時間を有効的に使い、うまく回すための工夫や議論ができるようになったのは、心身ともによかったなと思います。

(今は花の栽培はしていませんが、この頃はおばあちゃんやお母さんが花が好きだったこともあり、花の栽培もしていました。)


私はワークライフバランスという言葉はあまりしっくり来ていなくて、生活も仕事も堺のないごっちゃな生き方が好きではあるんですが
それでもみんなの生活がどうすれば楽しく豊かになるかを理論的に考えて、えいやで仕組みを変えていくのはいろいろな変化が起きて面白いものです。

次回は4年目(2022年)、3年の下積みが花咲くことはあるんでしょうか?