2024/04/14 22:09

須山農園では、3年前からスイートコーンをビニールハウスの中で育てるようになりました。

ちゃんとやり始めた1年目は白いスイートコーン(クリスピーホワイト)、2年目からは黄色のスイートコーン(おひさまコーン88)に変えました。
スイートコーンを育てる前のイメージはと言うと

「農薬無くしては栽培できない」
「アワノメイガに食い散らかされる」

でした。
育てる前からかなり億劫で、多品目で栽培しているけれども「よしやろう!」なんてなかなか思うことができませんでした。

それでも試しにやってみると、アワノメイガが増えにくい季節かつハウス栽培であればある程度大丈夫そうだなぁという事が分かってきました。

《トウモロコシ定植後2週目、128穴黒セルトレー、25cm株間2条(中央のみ、そのサイドは30cm株間で3条)畝幅150cm》

須山農園でのスイートコーンの価値


当農園では、スイートコーンを栽培する理由として3つある。1つ目は、美味しいから。2つ目は、出荷品数が少ない時期に出せるから、3つ目は、ハウス内の生物環境にイネ科植物が入るから。

1つ目はすごく単純。だけど、ただ甘いだけじゃなくて食べ飽きない味を大切にしています。一度目に作ったクリスピーホワイトは正直甘すぎて、もう一口食べたいというよりは「もういいかぁ」と思っちゃうくらい甘かったです。2回目以降のおひさまコーンもとても甘くておいしく、その中にもコクがありうま味がある感じがしていておいしいのでした。


2つ目は、夏野菜ができはじめる6月頃は品目数が少し減るんですが、その頃に収穫できる商品があるというのはすごく大きいです。品目が増えると出荷がまとめてしやすかったりセット野菜も組みやすかったりします。あぁ夏がきたなぁ、とも思わせてくれるのでそういった季節ものとしてもいいんですよね。(と言いつつ、昨年秋にトウモロコシを試しに育ててみたらこれまたなんと露地でもうまくいったので、少し増やそうかと悩んでいます。)


3つ目、これは栽培における連作障害などを減らす目的もあるという事です。毎年毎年同じ品目や近しい種を播き続けるとどうしてもその野菜を好む土壌中の菌や生き物ばかりが必然的に増えていきます。そうならないためにも、毎年毎シーズンごとに品目を変えていきます。(トウモロコシの次はアブラナ科のカブ、その次はウリ科のキュウリ、その次はシュンギクみたいに)

今までは作付けの合間にイネ科を入れるという発想すらなかったのですが、トウモロコシが登場してから土壌中の生物バランスが良くなって来たなぁという気がしています。


そんなこんなで、トウモロコシ(スイートコーン)は須山農園にとって3つの意味で必要なんです。

そして、農薬無しでも細部を整えてあげさえすればうまく生長して美味しいのが食べられる!ってこともわかってきたので、今後は露地で上手く栽培するにはどうしたらいいだろう?? なんてことも考えていきたいと思います。



《畑の周りのイネ科植物にしがみつくナナホシテントウの幼虫》


《カラスノエンドウの蔓にぶら下がり前脚をこすり合わせるハナバエの仲間》



そして講演会が来週土曜日に迫ってまいりました!!

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