2024/02/25 23:37

今日は、須山農園の「ふつう」って何?という事について少し考えたいなと思っておりますが


須山農園の現在(2024.2.25)発信について少しまとめてから本題に入りたいと思います。

須山農園についての発信について

まず、須山農園のこのブログとInstagramを運営しているのは私(須山ひろき)です。
以前はYouTube ほんわかファミリ~ も運営していましたが、どうしても手が回らず最近はほとんど稼働していません。
(いつか復活するのかな?😊)

基本的な文責は私ひろきにあります。
また、断りがない限り基本的にはひろきが文章を書いていると思っていただいて構わないです。

「ひろき」は漢字で書くと「大輝」です。

ダイキと呼ばれることも多いので、基本的には「ひろき」表記にしてます。

また旧姓は「青木大輝」でした。
小学生1年生の時、ホームルームか何かで

「何と呼ばれたいですか?」

というのがクラスの話し合いがありました。

私は昔から兄弟や幼馴染からは「ひろき」または「ひろちゃん」と呼ばれていたのですが
なぜかこの時「ひろき」と呼ばれるのが、というかみんなの前で

『「ひろき」と呼んでください』

というのが何とも恥ずかしく、ついつい「青木と呼んでください」
と言ってしまった事を、今少し後悔しています。

何の話や。
そう、発信について。

そんなこんなで、このブログは須山農園に関することや商品、地域について私(ひろき)が考えていることを週一回更新、Instagramはその都度リアルタイムで起きていることを主に発信していきます。

≪過程を必死で届けようとしていた時期≫
≪発信よりも何よりもちゃんと作物を育てられるようになろうと思っていた時期≫
≪いい作物があれば多くは語らない方がかっこいいと思っていた時期≫

を経て、こだわりや須山農園の良さをちゃんと言葉にしないと伝わらないと思ったので、最近はしっかりと自分たちがやっていること、努力していること、を言語化していこうと思っています。(見てくださってる方ありがとうございます)

須山農園の「ふつう」って何?

前説が長くなりましたが

須山農園の「ふつう」って何だろう、とふと思ったので考えてみることにしたいなと思いました。

農業界にも「ふつう」があります。
結構世代によってもこの「ふつう」は違うと思いますが、就農当初から言われてきた言葉の中には

「農業は儲からない」「重労働ばかりなので若い世代が期待の星だ」「農業は休みがないよね」「長時間労働は当たり前」

などがあります。

農業に携わる人から聞いた側面での「ふつう」ですが、実際にやってみてそうだなと思ったことは多くあります。
いつの間にかそれが当たり前としてやってしまってたことが多いなぁと今振り返ると思います。

前回のブログでも書きましたが、

躁鬱病になったちほさんの事
腰を痛めてしまったあしけんの事

この二つのことは、そんな「ふつう」が生み出してしまった結果だなと思うのです。

実際に当初は農業だけでやっていくために、農業の技術も高めないといけないし、現在の畑の管理もあるし、次への投資もあるし、チャレンジしていく必要もあるし、と自分やちほさんに言い聞かせ寝る間も惜しんで勉強したり、話し合ったり、発信したりしてきました。品質を高めないと信用は落としてしまうし、価格を下げると早く売れても利益が無いので手元には何も残らず、自分の人件費はただ状態。

家族との時間や自分の時間を楽しむこともあまりできず、「自分の時間はすべて農業に捧げよ」「自分のやりたいことだろ?」という言葉がいつの間にか自分を縛り付けていたような気がします。

それが誠実さで仕事に向き合う事なんだと。

いつの間にかそんな「ふつう」ができてしまっていたと思います。
そんな私の中に出てきた「ふつう」がちほさんの心を苦しめる要因になっていたんだろうなと思うと、そんな「ふつう」を傍らに置いてまで仕事をすべきなのか?その「ふつう」でしか成り立たない農業経営は本当に持続的なんだろうか?そう思うようになりました。

農業は休みがなく、長時間働くのが「ふつう」?
農業は重労働で、力のある若者でないとできないのが「ふつう」?
農家は売り上げが低くて給料が少ないのが「ふつう」?

5年間やってきた中で、そんな「ふつう」を少しずつ変えてきました。

最初に取り組んだのは、休みと長時間労働に関する「ふつう」の改善から

当初ほとんど休みもなく、朝早くから夜遅くまでやっていましたが
基本土日休み、有給休暇の取得ができるようにしてきました。

これは一般的な企業では「ふつう」のことかもしれませんが、小規模農家のまだまだ未熟な私たちにとってはかなりの決心をもって実行したことの一つです。
もちろん夏は水やりとかがあったりするので私も完全休みというわけにはいきませんが、基本的に土日は仕事をしないと決めました。当初、「休む=悪い事」とちほさんは強く思っていたようで、休むこと自体がそわそわしている状態でした。(私も近い感覚でした)
日々何かに迫られている状態では人間らしい生活が送れないし、楽しくもないものです。

でも、休むことを決めたことで、結果売上を伸ばすことができ、効率化が図れたのも事実です。出荷の日を毎日のようにしていたのを月火木金の週4回にし、労働時間が限られることでより計画的に、よりマンパワー頼りの作業と無駄な作業を減らすきっかけになりました。

今では須山農園は9時~18時(昼休憩1時間)の時間が就業時間で土日休みが「ふつう」になっています。

そして今取り組んでいるのは、
農業は重労働で、力のある若者でないとできないのが「ふつう」?
農家は売り上げが低くて給料が少ないのが「ふつう」?
この「ふつう」の改善です。

まだまだ道半ばです。でも改善しようと意識して、行動すれば少しずつ変わってくるというのもわかってきました。

心も体も健康で、人間らしく生活する権利が私たちにもあるので
従来の「ふつう」に縛られない、健やかな経営を目指していきたいです。