2024/05/20 14:41

パン屋さんと農家の比較を前回からしています。(前の記事はこちら

パン屋にあって農家にないモノとは何だろう?

「いやいや、スーパーのパンとパン屋さんの出来立てのパンを一緒にすんなよ!」とか
「野菜は種を蒔けば誰でも育てられるだろ?」とか
「パン屋のパンはやっぱり味が違うしパン職人がちゃんと作っているからうまいんだよ!」と思う人もいるかもですが

それを言うならば
「いやいや、スーパーに並ぶ野菜と地域の農家の収穫したての野菜を一緒にすんなよ!」
「パンだって今の時代レシピもあるし、誰でも作れるだろ?」
「美味しい野菜はそんなに簡単にできないし、野菜の味で料理の手間が大きく変わるんだよ」と思ってしまいます。


いったい何なんだろう?

考えれば考えるほど、頭の中がパンと野菜だらけになってきました。


そもそも比較対象が違うものなので、比較しにくいかもしれません。

前回のブログで書いたように、農家にもパン屋にも小規模生産と大規模生産があります。
それなのに、農家には相対評価で価格が見られがちだけれども、パン屋は絶対評価が比較的メインになっているのは何でだろう?(他の小規模パン屋との相対評価はあるかもだけれども)という話しが今回の疑問のスタートでした。

パン屋と農家の間にどんな認識差があるかなぁと考えてみたら、技術に対する価値認識の違いや、必需品か嗜好品かの違いは大きいのかなと思います。

その認識のギャップを埋めるために何をすべきか?


1つ大きな違いがあるなぁと思ったのは、小規模農家の多くは直営店を持っているわけではないという事です。
パン屋さんのようにお客さんと直接コミュニケーションが取りやすく、そして、焼き立てのパンの香りなどの五感に訴える体験要素が農家側には圧倒的に少ないという事です。

今須山農園に必要なのは、スーパーの大規模農家と肩を並べ、価格を見比べられて買われるスタイルから一歩退き、直接お客さんに届けるすべを身につける事なのかなと思いました。

私たちには、パン屋さんのように五感に訴えかける体験要素はないんだろうか?
いや、ない事はない。収穫体験を通してキュウリのとげとげを知る事もできるし、直売所で野菜のグリルが食べられるようにすることだってできるはず。私たちは野菜などの生産に力を入れつつも、販売にも力をもっと入れるべきなんだと思うので、とりあえず「おやおや八百屋」を実現できるようにしてみようと思います。


《先日うちのスタッフ親子にキュウリ収穫体験してもらいました。こういうのもっとしたいな》